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ソニーの新型携帯ゲーム機「PS Vita(プレイステーション ヴィータ)」が今週末、2011年12月17日(土)にいよいよ発売となります。みんなのゴルフ最新版やアンチャーテッドなど、ロンチ(同時発売)タイトルも24本(ダウンロード版、カード版は20タイトル)と盛りだくさん!
果たしてゲーム業界の覇権は握れるのでしょうか?詳細は続きからどうぞ!

PS Vitaとは

「NGP(Next Generation Portable、次世代携帯機)」というコードネームで2011年初頭に発表され、その後6月に正式名称が発表になった「PS Vita」。Vitaという名称に賭ける思いをソニーは以下のように語っていました

プラットフォーム名称に採用したラテン語の「Vita」は、「Life」という意味です。エンタテインメントと現実の境界を越え、日々の生活そのものを遊びに変えていきたいという気持ちをこめて、高品質なゲームと現実の体験とが連動するような革新的な遊びを可能にする次世代携帯型エンタテインメントシステムに相応しい名称として決定しました

Vitaはラテン語なんですね。生活そのものを遊びに変えていきたいという、PlayStationプラットフォームの根底にある思想を反映した究極のプレステ機、ということでしょうか。

気になるスペック

さて、そのスペックはかなりテンコ盛りです。4コアCPUやPowerVR系GPU、512MBのメインRAM、128MBの専用VRAMなど基本機能はもちろん、PSPより一回り大きな5インチの有機ELディスプレイは発色が素晴らしく、またタッチパネル機能も搭載。さらに本体背面にもタッチ機能を配することで、遊びの幅を広げられるように工夫されています。また、6軸検出システム(3軸ジャイロ、3軸加速)、3軸電子コンパスといったモーション検知機能、左右アナログスティックなど、近年のゲーム機に必要な入力系は全て装備しています。
※より詳細な仕様と多機種との比較は、こちらの記事にまとめてありますのでご参照ください。

携帯ゲーム機初の3G回線対応

そして、何より特徴的なのはドコモの3G回線を利用出来る点でしょう。これにより、Wifiと併用することでほぼどこでも通信を利用したサービスが利用出来るようになり、ゲーム機がケータイやスマートフォンに負けていた部分をカバーしてくれます。こちらは以下の4タイプのプランが用意されています。※初回、及び更新期間を過ぎた場合は契約手数料が別途2,100円必要です。

  • プリペイドデータプラン 20h
    • 価格:980円(税込)
    • 通信利用期間:利用開始時から30日間
    • 利用可能時間:通信利用期間内で20時間
    • 更新期間:通信利用期間+14日(利用開始から44日間、これをすぎると別途契約手数料が必要)
  • プリペイドデータプラン 100h
    • 価格:4,980円(税込)
    • 通信利用期間:利用開始時から180日間
    • 利用可能時間:通信利用期間内で100時間+FOMAハイスピード3時間
    • 更新期間:通信利用期間+14日(利用開始から194日間、これをすぎると別途契約手数料が必要)
  • 定額データプラン(スタンダードバリュー)
    • 価格:1,000〜5,985円(税込)+データ通信プロバイダ費用525円(税込)
    • 通信利用期間:1ヶ月単位
  • 定額データプラン(フラットバリュー)
    • 価格:5,460円(税込)+データ通信プロバイダ費用(mopera U)525円(税込)
    • 通信利用期間:1ヶ月単位

定額プランは毎月1,525〜6,510円が必要とかなり高価ですが、「Vita買ったらWebもケータイじゃなくてVitaで見る!」というヘビーユーザーならお得になるかも知れません。また、100時間で4,980円というのも一見高そうに見えますが、1日あたり3時間通信を利用して毎日遊んだとしても1ヶ月以上持つことを考えると、それほど割高ではない気がします。移動中以外はWifiを利用出来ますし、実際には遊ばない日もあるでしょうから、実際には1〜3ヶ月程度は持つのではないでしょうか。このあたりは詳細がdocomoの特設ページに記載されているのでご参照ください。

ロンチタイトル


そして、ゲーム機なら気になるのがロンチタイトル。今回はカード版が20タイトル、ダウンロード版が24タイトルとかなり豊富です。新ハードのロンチタイトル常連の「リッジレーサー」はもちろん、みんゴル最新作となる「みんなのゴルフ6」なども登場。また、据え置きやPSPで人気の「アンチャーテッド」「魔界戦記ディスガイア3 Return」「真・三國無双NEXT」や、Xbox360で人気だった「ドリームクラブZERO ポータブル」など、充実のタイトルラインナップとなっています。

普及への不安

ただ、気になる点もいくつか。近年国内ゲーム市場は低迷しており、代わってスマートフォンが右肩上がりで成長しています。現段階ではスペック的にメインストリームのスマートフォン以上ですが、それらを「凌駕する」という程ではありません。コンシューマ機はスペックが長期に渡り固定されるため、この点は厳しい印象です。また、海外市場においては「ブラックフライデー」を皮切りにスタートするホリデーシーズンの売上が非常に大きいのですが、このタイミングを外しての発売(2012年2月22日)を予定している点が気になります。ライバルである任天堂3DSもホリデーシーズンを外した結果スタートダッシュに失敗し、大幅な値下げを余儀なくされました。
そして何より、タイトル本数は充実しているものの、本当の意味での「キラータイトル」が不在という点はゲーム機のロンチとしては致命的です。これも古くは任天堂ゲームキューブ、そして最近では任天堂3DSの立ち上げ失敗を見れば、その危険性は火を見るより明らかです。
互換性の面でも不利な点があります。PS VitaはUMDドライブをサポートしていないため、とりあえず本体を買ってそのままPSPゲーム資産を楽しむとことが出来ません。UMD版のソフトを持っている人は割引でダウンロード版を再購入出来る権利「UMD Passport」が利用出来ますが、最安の「ころん」が500円とはいえ、それ以外は全て1,000円以上であり、UMD版を持っている身としては「新作でないのに1,000円以上払うのは・・・」という気持ちが正直なところでしょう。つまり、「キラータイトルが出るまでPSP後継機として利用して待つ」という面においても不利と言えます。

今後の動向に注目!

しかし、「対戦する相手が全員同じ性能のハード」「専用機だけにメモリ・バス等が汎用機よりも高速」といった専用機ならではのメリットもあります。何より、携帯ゲーム機初の「インターネット常時接続環境」や「前面背面の両タッチパネル」など、PS Vitaならではの特徴を生かしたタイトルを揃え、是非頑張ってゲーム市場を盛り上げて欲しいモノです。
最後にPS VitaのWeb CMをご覧ください。色々な意味で、確かに他にないかも!


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