2020年、ゲーム機戦争は遂に決着を迎える!?年末に発売される予定のソニーPlayStation5とマイクロソフトXbox Series X(Xbox-SX)の詳細スペックが判明してまいりました。
ゲーム機として初サポートとなるハードウェアレベルでのレイトレーシング(光線追跡法)といった映像表現能力の向上だけでなく、サウンド等についても現行機から大幅な改善がされるとのことで、毎度のことながら本当に目が離せない状況になってまいりました。
今回は、両機種のスペックを比較しながら、次世代機の未来について予測していきましょう。
まず先陣を切ったのは、マイクロソフトでした!現地時間2020年3月16日、Xbox Series Xのスペックが発表されました。 実に12TFLOPSにも及ぶ描画能力、メインメモリ16GB、1TBの次世代SSD搭載など、以前から噂されていたスペックが遂に公式確定しました。
性能的にはほぼ高性能ゲーミングPCに匹敵するレベルと言えそうです。PCユーザーからすると、メインメモリが16GBというのが少し不安に感じられるかもしれませんが、ゲームに関係ない機能も常駐しているWindowsPCと比較した場合、専用OS(フルセットOSに対し、必要機能のみで構成されたサブセットOS)であるゲーム機はメモリ効率が良いため、実質は16GB以上のメモリに相当すると言えるのではないかと思います。
対するソニーですが、マイクロソフトのXbox Series Xのスペック発表からすぐとなる3月19日に、PlayStation5のスペックについて発表しました!まさにゲーム機戦争!
発表された内容を見ると、10.3TFLOPSの描画能力、16GBのメインメモリ、825GBの次世代SSD、8K対応など、こちらも以前から噂されていた情報が次々と確定していきました。
以下に、両機種のスペックを表にまとめて比較していきましょう。
SONY PlayStaion5 | Microsoft Xbox Series X | |
CPU | AMD Ryzen Zen 2 動作周波数 3.5GHz可変 8コア/16スレッド | AMD Custom Ryzen Zen 2 動作周波数 最大3.8GHz 8コア/16スレッド(SWT) |
GPU | AMD Radeon RDNA2 動作周波数2.23GHz 10.3TFLOPS ハードウェアレベルでのレイトレーシング対応 | AMD Radeon Custom RDNA2 動作周波数1.825GHz 12TFLOPS / 52CUs ハードウェアレベルでのレイトレーシング対応 |
メインメモリ | 16GB(GDDR6) | 16GB(GDDR6) |
ストレージ | SSD 825GB | SSD 1TB |
拡張ストレージ | 市販のPCIe 4.0 NVMeドライブに対応 | 専用SSD拡張可能 USB3.2 HDD対応 |
バンド幅(メモリ速度) | 16GB – 448GB/s | 10GB – 560GB/s 6GBB – 336GB/s |
SSD 読込速度 | RAW 5.5GB/s | RAW 2.4GB/s ※ハードウェア圧縮展開使用で4.8GB/sまで向上 |
画面解像度 | 4K / 8K | 4K |
フレームレート | 4K 120FPS TV 8K TV | 4K 60〜120FPS |
サウンド | Tempest 3D Audio 耳や頭蓋骨のエミュレーションに対応し、2スピーカーでより自然な3Dサウンドを実現 | カスタム専用オーディオプロセッサー搭載 オーディオレイトレーシングに対応し、リアルと同じ音響計算を行う |
ゲームディスク | Ultra HD Blu-ray 33GBを3層、100GB まで対応と発表 | 4K UHD Blu-ray |
下位互換 | PS4に対応 現段階でトップ100タイトルの動作は確認 ※発売までに検証を重ね、ほぼ全てのPS4タイトルが動くことになるよう努力する とのこと | 初代Xbox Xbox360 Xbox One Xbox One X ※Xbox One/Xは、エミュでなくハードウェアレベルで動作すると発表 |
現段階で発表されている主なスペックをまとめましたが、いかがでしたでしょうか。現行の最上級ゲーミングPCに迫るスペックを、恐らくゲーミングPCよりもかなり安価で実現することになると思われますので、非常にエキサイティングですね!レイトレーシングはもちろん、次世代の3Dサウンドについても相当興味深いです。
また、両者ともゲームを遊ぶ際のロードについて、色々工夫をしているようです。どちらも次世代SSD搭載により、従来よりも相当読み込み速度を改善しています。PlayStation5は、SSDのRAW読み込みを大幅に向上させ、そもそもの読み込みをXbox以上に向上させているようです。対するXbox Series Xは、プレイ中のゲームをスナップショットして別ゲームを起動し、約5秒くらいで元のゲームに復帰することが出来るという「Quick Resume」を搭載するとのこと。どちらもプレイヤーとしては大歓迎ですね!
また、互換性についても相当なレベルで対応しそうです。PlayStation5は、最終的にほぼ全てのPlayStation4タイトルに対応したいとのことで、かつエンハンスドモード、つまり更にフレームレートや解像度が上がる可能性もあるということ。これは楽しみですね!対するXbox Series Xは、これまでの全てのXboxシリーズのタイトルに対応すると発表。特に、現行機であるXbox One / Xbox One Sはエミュレーションレイヤーを挟まず、ハードウェアレベルで動作するとのことなので驚きです。さらに、Xbox Series Xでは、マイクロソフトブランドで発売されたXbox Oneタイトルは、無料でXbox Series Xでもダウンドードして遊べるようにするとのことで、過去資産を多く持つゲーマーには相当嬉しいことになりそうです。
今回の次世代機は、ある意味現時点から見えるゲームの過去〜未来を全て網羅しているように感じられます。レイトレーシングと新しい3Dサウンドが組み合わさったゲームを早く体験したいですね!どちらも2020年のホリデーシーズンに発売される予定なので、期待して待ちましょう!