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トラスティベル~ショパンの夢~は、バテン・カイトスなどでマニアの間では有名だったトライクレシェンド(社長はトライエース出身)のオリジナルRPGです。2007年6月に発売されたのですが、2006年の東京ゲームショウでポルカちゃんの可愛さに惹きつけられ、思わずkonozamaで予約してしまいました。
私はもともとピアノを弾いていて(下手ですが)、学生時代は友人とよく昼休みに音楽室のグランドピアノでお互いに曲を弾きながらお弁当を食べていました。そのとき友達が好んで弾いていたのがショパンのエチュードとポロネーズだったこともあり、ショパンという作曲家に対する興味と愛着は他の人よりも強く、本作には(ポルカちゃんの可愛さも重なり)かなりの期待をしていました。
ゲーム本編の紹介は、続きからどうぞ!

(つづき)
実際にプレイしてみると、大変親切なチュートリアルもあり、自然にゲームの世界に入り込むことが出来ました。そして、何より驚かされたのが、シーンの切り替わりや戦闘の前などのロードの、何と短いことか!「ロード地獄」という言葉があるように、CD-ROM登場以降、ゲームをプレイする時に忍耐力を試されるのが、このロードです。しかし、トラスティベルのロードは他のゲームとは一線を画すほど短く、プレイのテンポはXbox360のゲームの中では随一と言っても過言ではないでしょう。

そして、プレイを進めると、あんなに可愛く想っていたポルカちゃんよりも、だんだんビート君の方が可愛く見えてきます。おっと、危険な臭いを感じちゃいけませんよ。ビート君の愛らしさは、プレイしてみれば分かりますが、大人っぽい面も持ちつつ、純粋な子供らしさが大変光り輝いているのです。彼だけのスキルである戦闘中の写真撮影(ビビッドショット)時のセリフ「いいよ~いいよ~、かわいいよ~」を聞きたいがため、何度攻撃の手を緩めたことかww。
ゲームのシナリオは、次々と登場する様々な登場人物と主人公たちの絡みにより徐々に核心に迫り、そして大きな謎と人の生命、人生にすら抵触する壮大な話が展開していきます。本コラムはネタバレが主旨ではないのであまり掘り下げませんが、2ちゃんなどで叩かれるほど悪いモノではないと思いました。もう少し、おおらかな気持ちで受け入れていけば、なかなか感動的なストーリーを楽しむことが出来ます。

そして、トラスティベルは何より戦闘システムの面白さがズバ抜けていました。最初の頃は楽に楽しく、そして徐々に慣れてきた頃から自由度の高さが広がる代わりにリスクも高まる緊張感溢れる戦闘に進化していきます。しかも、「難しい」と思ったら戦闘システムのランクを下げることも出来るので、ユーザーの感度に合わせて楽しくプレイすることが出来ます。また、やり込み要素もしっかりしているので、2周目以降のプレイも楽しめます。
気軽にサクサクと楽しめる上、なかなかのボリュームを味わえるトラスティベルは、数あるリアルタイム系JRPGの中でも傑作と言える作品だと思います。
なお、ゲーム中にはショパンの名曲がちりばめられていますが、演奏するのはスタニスラフ・ブーニン氏。流石の素晴らしさでした。また、実際のゲームBGMはバテンカイトスの桜庭統氏が担当。こちらもなかなかの名曲揃い。(通常戦闘曲がバテンカイトスそっくり?)
ちなみに、Xbox360版から1年ほど後にPS3版として「ルプリーズ」が発売されました。こちらはシナリオの難解な部分を補完した上、プレイアブルな登場人物が増えるなど、更に楽しめるものに仕上がっています。お持ちのハードに合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

<個人的採点>
シナリオ・世界観 : 7/10
ゲームシステム : 9/10
グラフィック : 8/10
サウンド : 9/10
奥深さ・熱中度 : 8/10

合計 : 41/50

Xbox360版
PS3版

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