日本ゲーム界の巨星堕つ、宮路武氏急逝


2011年7月29日、元ゲームアーツ取締役でジー・モード代表取締役社長の宮路武さんが急逝されたことが、同社のリリースによって伝えられました。享年45歳という若さでした・・・。詳細は続きからどうぞ。

※画像は、私がPS2版シルフィードを担当した頃、宮路さん(中央)と赤司さん(右、当時戦船代表)と共に写した写真(ファミ通PS掲載)です。


(つづき)
宮路武さんは、10代の頃にアスキーで活動をはじめ、その後兄の宮路洋一さんやアスキーの仲間たちと共にゲームアーツを設立。当時の一介のゲームハウスでは考えられないような高度な技術力により、その名を全国に轟かせました。特に、シルフィード・天下布武・ガングリフォン・グランディアといった人気タイトルは全て宮路さんによるもので、これらを含めゲームアーツのタイトルは、ゲーム業界に大きな影響を及ぼしました。

宮路さんの作品に憧れてゲーム業界に入ったという人は少なくありません。・・・私もその一人でした。

代表作の1つである「シルフィード」は、1986年にPC-8801mkIISR向けに発売されたシューティングゲームです。8bit機にしてポリゴン(プリレンダリング)描画を実現、さらにFM音源でフーリエ変換を用いたCSM音声合成(ワシハウチュウノテイオウザカリテ)の採用など、当時としては驚愕の技術をふんだんに取り入れており、ゲーマーのみならず、業界の技術者たちをも驚かせたタイトルでした。

【ニコニコ動画】88版シルフィード

そして1993年にセガのメガCD用にリリースされた「シルフィード」も、これまた革新的なタイトルでした。当時では考えられないフルポリゴン(プリレンダリングムービー)表現によるダイナミックなカメラワークを実現した背景描画と、リアルタイムポリゴンによるゲームレイヤー描画の融合による美しい映像は、今でも伝説のゲームとしてファンの間に語り継がれています。

【ニコニコ動画】MD版シルフィード オープニング

※当時、メガドライブでムービー(BG書き換え)をストリーミング再生しながらゲームレイヤーを描画するなど不可能と思われていましたが、それを可能にしたのが宮路さんをはじめとしたゲームアーツの勇者たちだったのです。

私も10年ほど前のトレジャー時代、PS2版シルフィード開発を担当して宮路さんとゲーム開発をご一緒する機会に恵まれました。そして、二年近くにも渡るゲーム開発を通じて、ゲームやテクノロジなど様々なことを教えて頂きました。10代中頃からアスキーで執筆活動を始めた宮路さんは、ビル・ゲイツ氏などとも親交があり、そうした様々なエピソードを交えながら、ゲーム開発の何たるかを若い世代に積極的に伝えてくれました。

またPS2が発表された当時、ライブラリが不十分でポリゴンを描画するだけでも大変だった時代に短期間で高性能ライブラリをガリガリと起こすなど、今思い返してもやはり凄い方だと身震いしてしまいます。

【ニコニコ動画】シルフィード PS2版OP2


※画像は当時のファミ通PSの記事の一部

ドルアーガやゼビウスなどでおなじみの遠藤雅伸さんも、自身のブログで追悼していました。

 → 遠藤雅伸氏ブログ「ゲームの神様」:追悼・宮路武

技術に厳しく、人に優しい。現在のゲーム業界にとって、宮路武さんは本当に大きな、大切な存在でした。心よりご冥福をお祈り申し上げるとともに、宮路さんが力を注いできた株式会社ジー・モードの今後のご発展をお祈り申し上げます。

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3 thoughts on “日本ゲーム界の巨星堕つ、宮路武氏急逝

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