【FF11】ある記録(再掲)

FF11をプレイした体験エッセイです。以前あるSNSに掲載していたのですが、そちらが閉鎖してしまったのでこちらに再掲しました。

ご興味がある方は、続きからお読み下さい。


(つづき)
FF11をはじめたのは、2005年の年の瀬だった。

12月10日、待ちに待ったXbox360本体を買った時、FF11のβ版が付属していた。
でも、当時は興味なかったので積みゲー棚に鎮座することになった。

それが、年末の休暇になって、ふと気が向いてプレイしてみたのが、12月29日だった。

はじめはコツが掴めず、うさぎ相手につまづく始末。
それでも、レベルが上がったり話が進むのが楽しくて、レベル10までは何とか上げることが出来た。
しかし、この頃になると拠点に選んだサンドリア王国周囲のロンフォールあたりではなかなか経験値が稼げなくなってきた。
そこで、思い切ってラテーヌ高原に足を延ばしたのだ。
何も知らない素人は、危険なことを知らず奥まで行ってしまい、何度もゴブリンやオークに囲まれて死んでしまった。
それでも挑戦をやめず、池のほとりまでたどり着ける様になっていった。
レベルは12になっていた。

・・・そんな頃だ、彼女に出逢ったのは。

忘れもしない・・・ラテーヌの入口の崖に座っているヒュームの女性にふと視線が行った。
その人を『調べる』しようとしたとき、向こうから「パーティする?」という声が届いた。

パーティ・・・オンラインRPG初体験の自分にとって、パーティは、組みたくても勇気が出ず、このレベルまでソロでプレイしていたのだ。
そんな僕にとって、それは思いがけず嬉しい言葉だった。
「お願いします!」
そう答え、初のパーティを組んだのだった。

ドキドキワクワクして色々話し掛けてみる。
でも、こちらが色々と言葉を送っても、ほとんど返事が返って来ない。
あれ・・・あんまり楽しくないのかなぁ・・・なんて不安が募る。
すかさず、「私、きーぼーど持っていないの」という返事。
それも、一所懸命打ったらしく、ところどころに誤字脱字。
「そっかそっか、全然気にしないで!はい、いいえ、とかでいいからね!」
・・・しばらくして、「ありがとう」という言葉が返ってきた。
何となく、嬉しい気持ちになった。
「ごんぞさんはきーぼーど?」
「うん、キーボードは便利だよ、是非買うといいよ!」
「買いにいきます」
「あとね、ごんぞじゃなくて、がんぞうだよ(^^)/」
「ごめんなさい」
「いえいえ、読みにくいもんね」
「わたし、ばかだ」
「(^^;全然っ!楽しいよ^^y」
「ありがとう私も」
こんな、他愛のない会話が、実に楽しく感じられた。

それからほぼ毎日、彼女と一緒にヴァナ・ディールを旅した。
ラテーヌからバルクルムへ本拠地を移動し、一緒にサポアイテムを集めてサポを取り、サンドリアミッションを進め、ジャグナーで苦労した。

そして、二人だけのリンクシェルを作った。
名前の横に青白く輝くパールが、何だかまぶしかった。


そうこうして、ようやく二人してジュノへ辿り着くことが出来た。
そして、一緒にチョコボ免許皆伝。
一緒にラテーヌ高原を駆け抜けた時、何となく涙がポロリとこぼれた。
すると、彼女がチョコボで疾走しながら話し掛けてきた。
「こうしてがんさんと一緒にチョコボ乗れて、本当に嬉しい^^」
「僕も、すごく嬉しいよ~^^これから色々楽しみが広がるね!」
「ほんとにね(^^)/。嬉しくて、少し涙が出てきちゃった(*;_;*)」
ドキッ、とした。・・・僕は・・・。


それからも、いつも一緒に旅をした。
各国のミッションを進め、箱の鍵を取り、カザムパスを取った。
初めて乗った飛空艇では、二人で喜び、勝ちどきを上げ、「やったーーー!」と叫んだ(/shout ^^;)。

しかし、丁度その頃から、僕は仕事が忙しくなってきた。
そうして、ヴァナ・ディールに行ける日が少しずつ減ってきてしまった。
彼女は毎日メッセージを送ってくれた。
「今日はフレのミッション手伝ってるんだ」
「早く一緒にレベル上げたいね^^」
「待ってるからね(^^)/」
でも、仕事はますます急がしくなるばかり・・・。

そうして、しばらく時間が過ぎた頃、彼女からメッセージが来た。
 「ごめん、どうしても暗黒が欲しくて。先に進めてるね。レベル上げするとき手伝うからね」

彼女の気持ちは、よく分かっていた。


このちょっと前、久しぶりに朝まで語り明かした時のことだ。

その夜、僕は、彼女に僕の心の中にある思いを全て話した。
彼女はそれを全て聞いてくれた。
そして、彼女は自分のことを語り始めた・・・。
それは、僕自身、薄々気がついていることだった。

・・・彼女が早く暗黒を取らなければならない理由を知った。
真実を知り、そして彼女と僕は、新しい関係・・・本当の親友になった。

その日を境に、彼女と僕のレベル差は、どんどん開いていった。

もう、会わなくても大丈夫。
お互いいつもお互いのことを考え、困ったことがあったら千里を越えて助けにいく。
お互いに必要なアイテムや装備は、何も言わなくてもお互い準備する様になった。
彼女が強い武器を得たい時は、僕は鉱山に入ってお金を稼いだ。
僕がEXジョブのナイトを取るときは、彼女は大切なアイテムを手放してパウダーやオイルをたっぷり用意してくれた。


そんな、かけがえのない毎日が過ぎていった。
いろいろなことがあり、僕は別なワールドに移ることになった。
それでも、時折メッセージを投げ合って近況を交換しあっていた。
彼女と一緒に冒険し、色々学んだヴァナ・ディールの世界を、今の連れ合いと一緒に旅していた。

そして「その日」が来た。。。
ログインすると、メッセージが大量に届いていた。
開いてみて、息をのんだ。

彼女は、自分の夢を実現するために、七夕の今日、FFを辞めることにしたのだ。

・・・そう、分かっていたことだ。彼女の夢・・・そして、夏前には辞めるだろう、ということを・・・。
「あのときがんさんに出会わなかったら、とっくにやめていたと思う」
「がんさんがいたから、こんなに楽しめたの」
「はじめてジュノに着いた時の嬉しさ、今でも覚えているよ」
「今まで、本当にありがとう」
・・・そして・・・
「会いたい」

フレンドリストを見ると、彼女がいた・・・ッ!
・・・でも・・・僕は彼女に会うことは出来ない・・・。
一旦ステータスを「オフライン」にした。
気持ちを整理しなくちゃ。
こんな落ち着かない状態じゃ、何も出来ない。

またメッセージが来た。
 「いまいなかった?」

ごめん・・・今会うと、僕は・・・

・・・そして、1時間ほど過ぎた。

あらためてフレンドリストを見ると・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・彼女は、もう、いなかった・・・。

一晩中、泣いた。

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